ESGライブラリ

気候変動

気候変動はグローバルで重大な社会課題であり、脱炭素社会の実現へ向けた動きは世界的にも拡大しています。DOWAグループにとって、CO2排出量削減の取り組みは極めて重要な課題であるとともに、気候変動がリスクと機会の両面で、当社の事業収益や費用の増減に影響を及ぼす可能性があると考えています。
当社は気候変動への対応を重要な経営課題の一つと位置付け、温室効果ガス(GHG)の排出削減に向けた取り組みや、温室効果ガスの排出削減に寄与する製品・サービスの拡充による新たな事業機会の創出に努めています。

気候変動対応の推進体制

当社は気候変動対応をはじめとするサステナビリティ活動を強化するため、新たに「サステナビリティ推進会議」とその傘下に「サステナビリティ委員会」を設置しました。

サステナビリティ推進会議では、気候変動対策やDXなど、サステナビリティに関する重要な方針や施策およびその進捗などについて審議を行います。重要な事項については取締役会へ報告し、監督を受けます。サステナビリティ委員会では、気候変動対応を重要テーマの1つとし、当社グループの気候変動の対応状況のモニタリングを行います。また、グループ横断的な視点から気候変動に起因するリスク・機会の特定・評価を行い、取り組み方針や目標、対応策を検討・立案し、重要なリスク・機会とともに、「サステナビリティ推進会議」に報告します。

これまでDOWAグループでは、担当取締役を委員長とする「気候変動対策検討委員会」において、気候変動への対応方針や温室効果ガスの削減目標等の重要な事項について、グループ全体で検討、策定等を行ってきました。これらの取り組みを一層加速させるため、2022年4月、上記のサステナビリティ推進体制の構築に合わせ、「気候変動対策検討委員会」を「気候変動対応ワーキンググループ」に改め、サステナビリティ委員会の分科会として具体的な計画策定や、対策を進めていくこととしました。
事業会社や技術部門など実務者を主体とする「気候変動対応ワーキンググループ」では、TCFD対応、削減状況のモニタリング、対策案の検討などを実施していきます。

目標

当社グループは、長期の温室効果ガス(GHG)排出量削減目標を以下の通り設定しています。

長期目標

DOWAグループは、2050年までにカーボンニュートラルの達成を目指します。

中間目標

2030年度の温室効果ガス(GHG)削減目標

当社グループは、日本国内で排出するスコープ1および2(*1)GHG排出量を、2030年度に2013年度比で以下の通り、削減することを目指します。
なお、本目標は、日本政府が掲げる「2030年度において温室効果ガスを2013年度から46%削減することを目指す」ために策定された『地球温暖化対策計画』(*2)の区分ごとの目標に準じています。

気候変動対策委検討委員会

※本目標には、クレジット等の活用によるオフセットを含みます

  • 海外事業所のGHG排出量については本目標の対象としていませんが、今後、モニタリングを進めながら目標の検討を進めて行きます
  • スコープ3(*1)のGHG排出量は、実態把握の上で、今後目標への取り入れについて検討を進めて行きます
  • GHGの排出・削減状況については引き続きモニタリングを実施し、脱炭素に向けた国内外の政策動向や社会経済情勢等を考慮の上、必要と判断した場合には目標の見直しを行うことがあります

(*1)スコープ1、2、3とは、GHGプロトコルが定める、事業者のGHG排出量算定報告基準における概念であり、以下を指す。
・スコープ1:当社自らの直接排出
・スコープ2:他社から供給された電気・熱などの使用に伴う間接排出
・スコープ3:スコープ1・2以外の間接排出(=当社の活動に関連する他社の排出)

(*2)地球温暖化対策推進法に基づく政府の総合計画(令和3年10月22日閣議決定)

気候変動への取り組み

TCFD提言への賛同について

気候変動はグローバルで重大な社会課題であり、脱炭素社会への実現へ向けた動きは世界的にも拡大しています。当社は2021年8月に『DOWAグループの気候変動対応方針および長期目標』を制定し、温室効果ガス(GHG)の排出削減に向けた取り組みや、GHGの排出削減に寄与する製品・サービスの取り組みを一層加速させるために、この度TCFD提言に賛同することとしました。当社は、今後も気候変動をはじめとする社会課題の解決に努め、安心安全な未来づくりに貢献し続けていきます。

〈参考〉当社グループの気候変動対応について
当社グループは、「製品・サービスによる貢献」と「GHGの排出削減」を通じて、脱炭素と事業の持続的な成長の両立を目指していきます。

TCFD提言への賛同について

TCFD提言に基づく情報開示

当社グループは、事業継続における気候関連のリスクと機会を把握し、さまざまな状況を想定したうえで対応策を講じることを目的として、2021年度よりTCFDの提言に沿ったシナリオ分析を開始しました。分析においては複数のシナリオを用い、事業に与える中長期的な影響を中心に検討を行い、「ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標」の情報開示フレームワークに沿って「TCFDレポート」としてまとめました。

当社グループは、引き続き気候関連の情報開示を拡充し、事業を通じて脱炭素社会の実現に向に貢献していきます。

CO2の排出

当社グループの温室効果ガスの排出量は、電力起源と廃棄物起源が多く、全体の約8割を占めていることが特徴です。特にCO2排出量の変動は、外部から受け入れる廃棄物の焼却による影響が大きく、廃棄物の量や組成によって変化します。外部で発生する廃棄物をコントロールすることは困難なため、焼却時に発生する熱を発電や蒸気として利用するサーマルリサイクルを進めることで、地球温暖化防止に取り組んでいます。また、製造事業所では、エネルギー効率の高い設備への切り替えや適切な運転管理によるエネルギー消費量の削減によってCO2排出量の削減に努めています。

自然エネルギー等の活用

水力発電

当社では、再生可能エネルギーによる自家発電の活用と、事業を通じた再生可能エネルギーの普及を通じて、地球温暖化対策に取り組んでいます。

小坂製錬(秋田県)では、1987年、鉱山開発に利用するため国内で2番目となる水力発電所の運転を開始しました。その後も事業拡大に伴い設備の増設と整備を設け、現在は秋田県内6か所の水力発電所を保有しています。

太陽光発電

DOWAサーモエンジニアリング太田工場(群馬県)、メルテック(栃木県)、DOWAハイテック(埼玉県)、エコシステム山陽(岡山県)、アクトビーリサイクリング(熊本県)の事業所では、太陽光発電システムを導入しています。

廃熱発電

DOWAグループでは、国内5か所、海外1か所の6事業所で廃熱発電を行っています。

廃熱発電は、廃棄物を焼却する際の熱や炉の排熱など大気中に廃棄される熱を利用した発電方法で、高温高圧の蒸気を作り、タービンを回して発電します。廃棄物による発電は、燃料として可燃ごみを利用するため、通常の火力発電のように化石燃料を必要とせず、廃棄物からエネルギーを創出することができるため、エネルギーの有効利用につながっています。

トピックス

食品廃棄物を原料とするバイオガス発電事業を開始

食品廃棄物の発生抑制や有効利用は、持続可能な社会を構築するため、重要な課題の一つです。DOWAグループのバイオディーゼル岡山は、2021年4月、食品関連事業者から発生する調理くずや廃棄食品を原料とするバイオガス発電を開始しました。年間約1.6万tの食品廃棄物を受け入れ、約1,600世帯の年間電力使用量に相当する発電を行う、中国地方5県では初となる商業的な大規模施設です。発電所には包装容器等を取り除く前処理設備を設け、飼料や肥料にリサイクルすることが難しい状態の食品廃棄物を再生可能エネルギー源として活用します。

バイオディーゼル岡山

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