DOWA CSR報告書2019

編集方針

5つの事業領域 [ 金属を軸とする循環型ビジネスモデル ]

 DOWAグループでは、5つのコアビジネスが結びつくことで、金属を軸とする独自の循環型ビジネスモデルを構築しています。
「環境・リサイクル事業」では廃棄物を無害化し、使用済み製品などから金属を選別・回収します。回収した金属は、製錬原料として活用されます。「製錬事業」では天然資源である鉱石に加え、多様なリサイクル原料から有用な金属を取り出します。それらの金属は、「電子材料事業」「金属加工事業」「熱処理事業」によって、高純度化処理やめっき処理、表面処理などのさまざまな加工により、機能という付加価値を与えられた材料となり、自動車や電子機器といった最終製品に組み込まれます。製造者から消費者の手に渡った製品は、やがて使用済みとなり、再び「環境・リサイクル事業」によって金属を回収する循環システムへとつながります。

循環型ビジネスモデル

 事業連携は製造プロセスの一環としてあるのではなく、一連の循環の中にはさらに複数のループ、ネットワークが存在し、それぞれの事業がお互いを活かすための有機的な仕組みを構築しています。例えば「製錬事業」には、亜鉛製錬所である秋田製錬とリサイクル製錬を行う小坂製錬のループがあります。亜鉛の製造時に発生する副産物はリサイクル製錬の原料となることで、より多くの種類の金属が回収されるとともに、廃棄物を出さない工程を実現しています。また、「環境・リサイクル事業」は、それぞれの事業から発生する廃棄物から金属を回収した後、適切に処理する焼却工場や処分場も有することで、グループ全体のインフラとして重要な役目を果たしています。私たちの強みは、この循環の流れの中でより大きな価値を生むための作用として、事業連携が機能していることにあります。

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