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DOWAのCSR(企業の社会的責任)

働く人の命と健康を守る DOWAの安全衛生


答えは現場にある
〜安全衛生活動への取り組み〜

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 企業にとって従業員の安全や健康の確保は、最優先の課題です。DOWAグループの各事業所では、さまざまな工夫をしながら独自の取り組みを行っています。 現場の社員が、日ごろからどのような思いで安全衛生活動に取り組んでいるか、ご紹介いたします。

 

 DOWAサーモエンジニアリング 中京半田工場は、愛知県半田市の衣浦港湾埋立工業団地内にあります。

 従業員は社員、派遣社員、パートタイマー含め95名、主要製品は自動車部品の熱処理加工で、A/T部品・エンジン関連部品を主に熱処理しています。工場建屋延べ面積3,271坪の中に連続炉2基を含む32基の熱処理設備を有し、熱処理工程は自動化されています。

 この半田工場に勤務する管理部の新海さんは、8年前から安全衛生活動に取り組んでいます。最前線の現場に携わる担当者から、DOWAの事業所における安全衛生活動に ついて話を聞きました。

安全衛生活動との関わり

「安全衛生活動に携わったきっかけは何でしたか?」

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 2000年度から安全衛生委員会の事務局を担当するという形で始まりました。現在まで、施策立案・実施や他事業所の活動見学、安全会議や各種研修会への参加など多くの機会を頂いています。


「具体的に、どのような安全衛生活動を実践されているのですか?」

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 安全衛生委員会を設置しています。現在は労使代表・総括安全衛生者・安全管理者・衛生管理者・産業医・協力会社代表と総勢24名で構成されています。

 毎月一回開催され、委員会の1週間前に労使合同で職場パトロールを実施し、その際の指摘事項は委員会の場で審議されます。上位方針を受け、工場の安全衛生計画を作成、それに基づき各職場で活動を実行していきます。KY活動や2S活動は日常的に行われ、指摘事項は審議後、職制を通して各職場で実行することとなります。委員会では職場から出てきた問題や計画推進のための方法などについて労使を交えて話し合い、 安全で働ける職場づくりを目指しています。

活動を推進する立場から

「安全衛生活動を進める上で、ご苦労された点はどういったことでしょうか?」

 はじめに困ったことは、安全衛生委員会が審議の場にならない状況に陥った時でした。会議中に険悪なムードが漂い、事務局自体手さぐりであった私にとって、この場をどう治めてよいのか判らず、委員会が終わった後もモヤモヤした気持 ちでいたことを今でも覚えています。

 当時、なぜ?と自答しても答えが出せない。なぜならば自分自身、安全衛生の知識に乏しく、自らの意思で現場に足を向けたことがなかったからです。

「今までの取り組みの中で、印象的な出来事はありましたか?」

 工場長方針によって5S活動・小集団活動※に取り組もうということになりました。

 準備期間に1年をかけ、キックオフ!! 半年後に成果 発表会を開催しました。

 今までで一番うれしかったことはこの時でしょうか、発表会は業務終了後のため、軽食を30名分用意したのですが、いざ時間となり会場の食堂には総勢60名余りの方々が集まって来てくれたのです。

 全チームが発表することができ、あらためて工場で働く皆さんの安全衛生に対する意識の高さと前向きな姿勢に感動しました。

●5S 活 動: 職場環境の維持改善を目的とする整理・整頓・清掃・清潔・躾(習慣化の場合もある)のスローガンで、これらに基づいた業務管理を5S活動と呼ぶ
●小集団活動: 同じ職場内で品質管理活動を自主的に行う小グループのことで、全社的品質管理活動の一環として自己啓発、相互啓発を行い、QC手法を活用して職場の管理・改善を継続的に全員参加で行うもの

現場の声

「安全衛生活動を進める上で、ご自身では何が大切だとお考えですか?」

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 安全衛生に携わる者としてどんな視点に立つべきなのか、「工場で働く人々が一番大切な存在であるという意思を持つこと」だと思っています。

 今では言葉にできますが、当時は“誰一人、置いていかない”という想いでした。自分自身の方向が定まり、初めて「安全衛生」と向き合うことができ、どんなことがあっても揺るがなくなるものです。

 安全衛生活動の取り組みは、同じ目標であっても工場の規模、従業員数や構成、職種などによって様々だと思います。今、私たちが働く職場で何をやらなければいけないか、働く人々が納得できる有効な方法は何なのか。現場を見て、 現場の声に耳を傾けることで、おのずと答えが出てくるのではないのでしょうか。

 

 安全衛生に関わってから8年がたちました。安全衛生活動はケガや疾病をなくすことだけの活動ではなく、会社を変え、会社の発展にも寄与できる活動だと思います。私自身はおもしろく、やりがいのある仕事だと思います。安全衛生活動を通して現場 が成長し、それが人づくりにつながることを願っています。
 「安全衛生」は奥深く、理論を語れば語り尽きませんが、もっとも大切なのは実践することです。このことを肝に銘じ、これからも安全衛生活動に携わっていければと思っています。

DOWAサーモエンジニアリング 中京半田工場 管理部 新海 良子

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