CSR経営

DOWAのマテリアリティ

マテリアリティの検討

DOWAグループでは長期的観点から重点的に取り組むべき課題を明確にするため、「マテリアリティ分析」を進めています。2009年度は、各事業所へのアンケートを実施。2010年度は、各事業会社のメンバーが集まり、合宿スタイルで検討会を実施しました。

マテリアリティとは…

マテリアリティは、長期的観点から重点的に取り組むべき課題のことで、自社にとって重要となるテーマであるとともに、「社会(ステークホルダー)」が関心を持つ事柄についても考慮に入れ特定を行います。

CSR検討会

開催日
2010年12月22日〜23日

参加人数
各事業会社より企画、営業など5〜7名、ホールディングスより13名、計40名

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CSR課題分析・評価の流れ

社会全体のトレンドおよびDOWAグループ全体の事業に影響を与える重要課題の抽出、さらに事業会社ごとに重要課題を絞込み、対応策の検討を行いました。検討にあたっては、質疑応答を含むレクチャー、個人ワーク、グループディスカッションなどを組み合わせました。

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グラフ本検討会の結果および、様々なステークホルダーからのご意見(株主アンケートや、投資家からの質問表、HPでのCSR報告書への意見など)を反映し、CSR部門においてDOWAグループのマテリアリティ項目を上記の「マテリアリティ・マトリックス」として整理しました。本報告書は、これらを参考にして、作成しています。今後はこの結果をどのように会社全体のCSR活動に反映させていくか、事業活動と連携していくかなどについて、検討を進めていきます。

DOWAのエコプロダクツ

DOWAグループの金属素材や製品は、環境とエネルギーを支えます

DOWAグループでは、最終製品の省エネや環境負荷の低減に寄与する素材や部品を提供し、製品が使用された後は金属リサイクルや廃棄物処理事業を通じて資源や環境の保全に取り組んでいます。
当社製品の多くは金属材料や部品であるため、一般消費者の方々の目に触れる機会は多くはないですが、実はDOWAの素材や部品は、生活に不可欠な家電、情報・通信機器、自動車など、さまざまな製品に使用されています。さらに、それらを動かす電力を作る太陽光パネルや風車、電力をためる蓄電池、送電線の材料としても当社の金属素材が重要な役割を果たしています。
このような省エネルギー・新エネルギーに貢献するDOWAのエコプロダクツをご紹介します。

太陽電池用銀粉

イメージ図太陽光発電は、風力・地熱発電などと共に「再生可能エネルギー」のひとつとして、導入・普及が急速に進められています。DOWAハイテックの銀粉の主な用途には、太陽電池(結晶系シリコン型太陽電池)セルの電極部分に使用される「銀ペースト」があります。電極には、低抵抗性や高精細な配線形状などの特性が求められ、製品性能に大きな影響を与える重要な材料として位置づけられています。DOWAは、国内外の銀ペーストメーカーが求める様々な粒子形状(球状・フレーク等)・粒度分布に最適な銀粉を開発・提案し、安定して供給することで、太陽電池の機能向上に大きく貢献しています。

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窒化物系HEMTエピ基板

写真窒化物系HEMT構造エピ基板を使用したデバイスは、従来のシリコン系と比べ、高電圧に耐えられる上、電気抵抗が低く電力損失を3分の1に抑えられるなど、省エネの効果を格段に高めることができます。動作時の発熱が少ないため放熱機構も大幅に簡素化でき、容易に電源システムの小型化が可能です。
DOWAセミコンダクター秋田の窒化ガリウム系エピウエハは、シリコン基板上に窒化ガリウム系のHEMT構造を形成し、6インチまでの大口径を可能としました。さらに、新たな層構造を開発し世界でもトップレベルの1,000ボルトを超える高耐圧の製品を安定的に供給する技術を実現しました。
DOWAのエピ基板はパワーデバイスとして、サーバーや家電製品の電源、携帯電話の基地局アンテナなどの高周波用途をはじめ、将来的にはハイブリッドカーや電気自動車まで幅広い分野で環境負荷を低減する次世代省エネ材料として貢献しています。

パワーモジュール向け回路基板一体型冷却器

写真直流を交流に変換したり、電流の流れや電圧の上げ下げをきめ細かく制御するパワーモジュールは、電気製品・電力制御装置に幅広く使用されています。このパワーモジュールの設計では、パワー半導体チップから発熱される熱をいかに逃がすかがポイントとなります。これまでのパワーモジュールでは、回路基板、放熱部品、冷却部品をはんだやグリースで密着させた構造のため、高性能の半導体チップを搭載すると、放熱が十分できない可能性があります。
DOWAパワーデバイスはアルミメーカである日本軽金属と共同開発を行い、回路基板と放熱部品を一体化することで高い冷却性能を実現しました。熱伝達性能は従来より50%以上も向上し、さらに冷却器の部材にアルミニウムを使ってシンプルな構造にすることで軽量化を図り、省スペースと省資源、そして機能の向上を実現しました。
これまで以上に電力の高効率化や省エネが求められる中、電気自動車のモーター制御や、太陽光発電や風力発電などの電源制御などに幅広く貢献します。

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