DOWA CSR報告書2017

編集方針

DOWAグループについて

DOWAグループについて

 私たちDOWAグループは、5つのコアビジネスからなる循環型事業をグローバルに展開しています。「製錬事業」では天然資源に加え、多様なリサイクル原料から有益な金属を取り出します。取り出した金属は、「電子材料事業」「金属加工事業」「熱処理事業」でさまざまに加工されて高機能化され、自動車や電子機器といった最終製品に組み込まれます。さらに「環境・リサイクル事業」では、廃棄物を無害化し、使用済み製品などから金属を分別・回収します。回収された金属は、製錬原料として再び活用されます。このような循環事業の展開を通じて、高品質な製品やサービスを提供するとともに、環境保全や資源問題などの社会課題の解決に取り組んでいます。
 2017年度の営業状況は以下のとおりです。

2017年度 業績ハイライト

 2017年度の実績は、金属価格の上昇により売上高が増加した一方、減価償却費の増加や製錬原料の購入条件悪化、廃棄物処理量の減少などにより、営業利益は減益となりました。連結売上高は前期比11%増の4,547億円となり、連結営業利益は同9%減の309億円、経常利益は前期並みの363億円、親会社株主に帰属する連結当期純利益は同6%減の246億円となりました。
 当社グループの事業環境については、自動車関連製品の需要は国内・海外とも比較的堅調に推移し、電子部品や新エネルギー関連の製品は東アジアを中心に需要が伸長しました。また、相場環境については貴金属や亜鉛などの金属価格が上昇しました。

(億円)

経営成績 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年
売上高 4,439 4,642 4,065 4,105 4,547
営業利益 317 390 350 339 309
経常利益 350 420 350 365 363
親会社株主に
帰属する当期純利益
233 265 218 261 246

各表記年は4月1日から翌年3月31日までの会計期間を表しています。

2017年度の状況

2017年度の状況グラフ

各部門の売上高には、連結調整による消去分713億円を含んでいます。

  • 自動車関連製品の需要は、国内・海外とも堅調に推移
  • 電子部品や新エネルギー関連の製品は、東アジアを中心に需要が伸長
  • 相場環境については亜鉛や銅などの金属価格が上昇
  • 為替相場については第3四半期までは概ね1ドル110円台で推移し、その後円高が進行

2017年度 事業トピックス

廃棄物処理の低炭素化を推進

 シンガポールで廃棄物管理サービスを提供するTECHNOCHE MENVIRONMENTAL COMPLEX(以下、TEC社)は、有害廃棄物のほぼすべての品目の処理ライセンスを保有する処理工場として、地元企業からの信頼を得ています。現在、シンガポールでは、政府の支援のもとアジアの主要化学産業ハブとして、化学、製薬メーカーの工場や研究拠点などの進出が拡大しています。今後は、このようなバイオ産業から排出される有害廃棄物が増大し、高い安全性と確実性が要求される廃棄物処理のニーズが高まっていくことが予想されます。

低炭素化社会構築への取り組み

 TEC社では、2017年11月、固形有害廃棄物を中心に処理を行う新たな焼却炉が稼働しました。今回建設した竪型ストーカ炉は、着火・昇温の間だけ助燃剤を使い、温度上昇後は廃棄物自体が持っている熱量を利用して燃焼させる仕組みで、操業中には燃料を使用しない低炭素型の廃棄物処理設備です。当社の試算では、同量の廃棄物を従来の炉で処理する場合、年間1千トン以上の燃料が必要になると考えられ、CO2の大幅な削減効果が見込まれます。
 新炉の焼却処理能力は1日36トンで、既存炉と合わせてこれまでの約2倍の処理が可能となり、製薬・化学系の難処理廃棄物などの固形有害廃棄物の受け入れを拡大して、増大する有害廃棄物の適正処理にいち早く対応します。DOWAグループは国内外で培った経験を活かし、有害廃棄物の安全な処理とCO2の削減に貢献し、責任ある廃棄物処理に取り組んでいきます。

2017年度の状況グラフ

世界トップクラスの出力となる深紫外LEDの開発

 紫外線の中でも波長が短い領域に属する深紫外線を発する「深紫外LED」は殺菌作用を持ち、水や空気の浄化、樹脂硬化、医療用器具の殺菌など幅広い用途で採用が進んでいます。DOWAエレクトロニクスは、窒化アルミニウムテンプレートと当社独自の結晶成長技術を組み合わせ、265~340nm(ナノメートル)の幅広い波長帯の深紫外LEDチップの量産体制を構築してきました。

省エネ、長寿命、水銀フリー

 2017年度、これまでのLED開発で培った技術をベースに、王子ホールディングス(株)の保有するナノレベルの微細加工技術を適用したサファイア基板を用いて発光効率を高め、310nm波長帯において世界トップクラスである90mWの出力を達成しました。
 今回開発したLEDは、コーティング用樹脂の硬化や皮膚治療などの用途に適しており、これまで主な光源として用いられてきた水銀ランプやエキシマランプに置き換えることにより、毒性が強く国際的に規制が進められる水銀のフリー化を実現します。また、小型化、省電力、長寿命といったさまざまなメリットを有するため、既存製品への応用に加え、将来的にはさらに用途が広がることが期待されています。DOWAエレクトロニクスは、今後もLEDの技術開発を進め、安全で持続可能な社会づくりに貢献します。

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