DOWA CSR報告書2019

編集方針

DOWAグループについて

目指す姿の実現に向けて

2019年度計画

 2019年度は、電力費・減価償却費などのコストは上昇するものの、製錬原料の購入条件の好転や一過性要因の解消に加えて、中期計画2020の施策効果の実現による既存製品・新規製品の増販により、前期比増益に向けた取り組みを推進します。
 2019年度(2020年3月期)の業績予想については、売上高は前期比270億円増の4,800億円、営業利益は前期比58億円増の245億円、経常利益は前期比56億円増の300億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比50億円増の200億円を計画しています。今後も確実に各施策を遂行し、成長に向けた事業基盤の強化を進めていきます。

CLOSE UP 2018

世界トップクラスの出力となる近赤外LEDチップを開発

DOWAエレクトロニクス

 2018年、DOWAエレクトロニクスは、中心波長1,300nm帯において、当社従来比3.5倍であり、世界トップクラスの6.8mW※1の出力となる近赤外LEDチップの開発に成功しました。
 LEDを用いた光センサは小型、省電力、長寿命などの優れた特長があり、多彩な用途に活用されています。光センサの光源には、赤外線から可視光線、紫外線まで幅広い光の波長があり、それぞれに性質が異なりますが、中でも波長帯800nm~2,000nmの近赤外光は、生体への透過性が高いという特徴を持つことから、農作物や食品の分析、医療やヘルスケア分野への応用が進められています※2。特に市場の拡大が見込まれるヘルスケア分野においては、センサにLEDを用いることにより、採血を必要としない血糖値測定の実現などが期待されています。

 今回新たに開発した中心波長1,300nm帯の近赤外LEDチップは、通常トレードオフとなる高出力化と小型化を両立しながら、センサとして重要な上面方向への光出力を大幅に向上させました。
 DOWAエレクトロニクスは既にサンプルの提供を開始しており、波長帯のカスタマイズなどの各種ニーズに柔軟に応じられる開発体制を整えています。今後は、これらの技術を中心波長1,450nm帯、1,650nm帯にも展開して、ラインナップの拡充を進めていきます。

  • ※1:350μm角サイズ、室温で直流100mA印加時の出力値
  • ※2:波長帯と光の種類・主な用途
1,300nm帯の近赤外LEDチップ
生体への透過性が高い波長範囲

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